2012/03/16

宣言:佐藤匡将


はじめに

これといった用事がないにも関わらず会って近況を報告してお別れをする。気心の知れた友達に会う時、特定の理由など必要ありません。現在の私たちは直接会わなくともSNSにアクセス(訪れ)さえすれば、今ここ、息をすって吐いているこの世界で、いったい何をしているのか書き込まれる範囲で知ることができます。スマートフォンを使うことによって持て余した少しの時間をそちらの世界で過ごすことが増えた人は私だけではないはずです。


何かの情報を手に入れる為というよりもなんとなく利用し、なんとなく利用しているのだけれども、自分にとって意味のある情報、関心のある情報との偶然な出会いを期待してしまいます。それはまるで、見たい番組があるわけでもないのにザッピングしたりスイッチを入れたまま垂れ流しにしたりしているテレビのようで、目の前を通り過ぎる情報に関心がなくともただなんとなく見てしまう。目の前に表示されている話題に対して「コメント」をしたり「いいね!」と意思表示をしたりしながら1人でテレビを見ている。1人でみているはずなのに友達(の友達を含む)と一緒に見ているような感じにさせてくれます。


21世紀版テレビのように感じているこの場所で、体験したり考えたりしたことを、それらを考える際に活用したURLやwebページ、画像や動画などを、私の友達のニュースフィードに垂れ流していきます。私はいつの日か興味や関心事が重なる方達から特定のチャンネルとして認識されることを望んでいます。